cheri9864のブログ

NEWSへの愛をつらつらしたためる。

もしもあなたと不倫したら case.2 増田くん

前回の小山さんが好評で一安心のしぇりです。
 
今回は泣く子も黙る(?)増田さん。
増田さんについては以前にこんな役やって欲しいっていう記事で書いたのが不倫ネタだったんですよね。

https://cheril9864.hatenablog.com/entry/2018/08/01/130357


その設定が見た過ぎて見た過ぎて震えているのであの頃考えた内容を掘り下げてみようと思います。
 
 
Case.2 増田貴久の場合
 
増田さんとは花屋の社員とパートっていう関係だけどあることがきっかけで禁断の恋に陥りたい。
 
 


なるべく家にいて欲しいという旦那の希望でフラワーコーディネーターの仕事を辞め、花屋でパートタイムで働かせてもらうことになってから約半年。

大好きな花と優しい社員さんたちに囲まれて充実した日々を過ごしている。
 
特に社員の増田くんは真面目で爽やかでいつもニコニコしていて近所の主婦さんたちにも大人気。

 


「やっぱ○○さんの作るブーケ綺麗ですね。俺にもアレンジ教えてくださいよ。」と仕事も熱心だ。
 
(今日はあの人帰り遅いって言ってたから少しくらい遅くなっても大丈夫かな…)
 
「今日で良ければお店閉めた後にちょっと残れるからやってみる?」
「いいんですか?やった!よろしくお願いします!」
 
そして閉店後にアレンジの練習をすることに。
 
「…という感じでバランス整えると…はい、完成。」
「おー!!すげぇ、今まで自分で作った中で一番良くできた!」
「よかった。今教えたポイント意識してもらってあとはひたすら作ることかな?色んな作品見て勉強したりとか。」
「なるほど。いやー楽しいっすね。自分の手でこんな風に作れるとさらに花が好きになります。」
「私も新人の頃はドキドキしてたけどお客様の喜ぶ顔見て、あぁこの仕事楽しいーってお花がもっともっと好きになったよ。」
「俺もお客さんの嬉しそうな顔見るの好きだなぁ。俺もコーディネートの資格取ろうかな。また練習付き合ってもらってもいいですか?」
「もちろん。私でお役に立てることがあれば。」
「やった。資格取れたらお礼させてくださいね。」
 
楽しくてつい時間を忘れてしまい携帯を見ると10件ほど旦那から着信が。
(やば…。)
 
「ごめん、私そろそろ帰らなきゃ…!」
「あ、俺残りの片付けやっておくんで。遅くまでありがとうございました。お疲れ様です。」
 
挨拶もそこそこに慌てて帰宅する。
どうかお酒を飲んでいませんように…。
 
願いもむなしく帰宅すると主人はリビングでワインを飲んでいた。
(あぁ…これはダメなやつ。)
 
「遅くない?俺の電話でないで何してたの?」
「ごめんなさい。お店閉めた後に職場の人にアレンジ教えてて。帰り遅くなるって聞いてたから…」
「予定より早く帰れたんだよ。なのに妻は家にいないし電話も出ない。浮気でもしてるんじゃないかって心配したんだよ?」
 
そう言って彼は私に近寄り髪の毛をぐっと引っ張る。
「痛っ。してない、してないよ。落ち着いて…?」
「落ち着いて?誰のせいでこんな怒ってると思ってんだよぉ!!!」
 
そう言って壁に押さえつけられ腕がぎりぎりと傷む。
怒号とともにワインの匂いがしてむせそうになる。
 
 
結婚してからこの人は変わってしまった。異常な束縛心。
お酒が入ると乱暴するようになり、その度合いも日々エスカレートしている。
でもこんなこと誰にも相談できない。私にはただ耐えることしかできない。
 
翌日になっても腕についた痣は消えず長袖でお店に向かい何事もなかったように仕事に励む。
夜中まで泣いたけどしっかり冷やしておいてよかった。大丈夫、バレてない。
 
「あ、その重たいの俺持ちますよ。あれ?腕どうしたんですか?」
鉢を持ってもらうときに捲れた袖から痣がのぞいた。
「あ、これね!昨日変なぶつけ方しちゃって。」
「やだなー、気をつけてくださいね?」
 
片側だけえくぼが浮かぶかわいい笑顔にほっとする。
増田くん癒されるなぁ。この笑顔にパワーもらって頑張れそう。
 
 
しかしあの人の暴力は日に日にひどくなった。
些細なことでスイッチが入りビンタされたり蹴られたり。
しばらく暴れて落ち着くか無理やり私を抱いて疲れて眠るかして彼のヒステリックがおさまる。
周りにバレないように厚着をしてどうにかごまかしているがそろそろ心も体も限界だ。
逃げることも考えてみたけど怖くて行動に移せない。
 
そして数か月たったある日のこと。
 
「○○さん!みて!資格取れました!」出勤するなり増田くんが嬉しそうに報告しに来た。
「え!すごい!おめでとう!」
「ありがとうございます。色々とアドバイスもらってたおかげです。ということで、お礼させてください!」
 
そんなわけで暇な時間を見計らって二人でランチに出ることに。
「ここのオムライスめっちゃ美味しいんですよ。自分へのご褒美でたまにくるんです。」


そう言って連れて来てもらったのは雰囲気のある老舗の洋食屋さんで、二人しておすすめのオムライスを頼んだ。
トロトロの卵と濃厚だけどほっとする味わいのデミグラスソースが体に染み渡る。
「…美味しい。」
「ねっ、美味しいでしょ?」
 
よく考えてみたら最近はあの人の機嫌を損なわないことばかり気にして食事も満足に味わえていなかった。
美味しいと思いながら食事をするのはいつぶりだろう。そんなことを考えたら思わず涙がこぼれた。
 
「え!?泣くほど美味しかったですか!?」増田くんが慌てる。
「違うの…ごめん。なんでもない。」
「…あの、違ってたらごめんなさい。○○さん…旦那さんに暴力受けたりしてませんか?前に腕の痣見てから気になってて。気のせいならいいなと思ってたけど妙に長袖ばかり着るし、最近無理して笑っているように見えて。」
「…。」
「俺にできることあればなんでも協力するんで言ってください。…余計なお世話かもしれないですけどほっとけないんで。」
「…ありがとう。でも大丈夫。ちょっと酒癖が悪いだけだから…。」
 
増田くんの優しさが胸に沁みて助けを求めたくなる。きっとこの人は本当に力になってくれようとする。
でも迷惑かけたくないし、これ以上心配させたくない。
 
しかし数日後。
また些細なことでヒステリックを起こした主人に顔を殴られ左目の瞼に痣ができた。
もういよいよダメかもしれない。この顔じゃ外に出れないのでその日は仕事を休ませてもらった。
 
『増田です。店長から体調不良で休みと聞きました。…大丈夫ですか?』
『風邪を引いただけなので大丈夫です。ご迷惑おかけしてすみません。心配してくれてありがとう。』
 
そして翌日。顔の腫れはひいたので眼帯をして出勤することに。
眼帯姿を見て店長と増田くんがぎょっとする。


「すいません、風邪で免疫落ちたのか結膜炎になりまして…。今日はなるべく裏で作業させてください。」
そうして裏で作業をしていると増田くんがやってきた。
 
「結膜炎、ウソですよね。」

「ウソじゃないよ。」
「じゃあ眼帯外してください。」

「…。」
増田くんにはもうバレている。私は観念して眼帯を外す。
 
「…許せねぇ。」
増田くんの顔が怒りで赤くなっていくのがわかった。


「当たり所が悪かっただけだから…」
「本気で言ってるんですか?そんなわけないじゃないですか。いい加減俺にくらい本当のこと言ってくださいよ。」
「…。」
「○○さん。俺○○さんのことほっとけないです。頼ってくれたら全力で守りますから。どうしたいか自分の口で言ってください。」

 


「………っ。」
「○○さんっ!」
「………………………助けて。」
 
その瞬間優しく、割れ物を抱くような優しさで増田くんに抱きしめられる。


「今日仕事が終わったらこないだの店にいてください。あそこなら裏道で人通りも少ないので。店終わったら迎えに行きます。」
 
言われた通りお店に行きホットコーヒーを飲んで彼を待つ。
ようやくあの人から逃げれるかもしれない希望と失敗したらという恐怖。
若くて明るい未来が待つ増田くんを巻き込んでしまう罪悪感。
色々な感情が渦を巻くなか、抱きしめられた時の感覚だけが私を落ち着かせてくれた。
 
「お待たせしました。」
仕事を終えた増田くんが迎えに来てくれたので店を出る。
そろそろあの人の帰宅時間だ。携帯の電源は切った。もうあとには戻れない。
 
「とりあえず…飯でも食いますか。」
こんな状況でもニコっと笑ってくれる増田くんを見て体の緊張がほぐれる。
 
最寄りの駅は遭遇しかねないのでタクシーで増田くんの住む町の駅まで移動して近くのファミレスで食事をすませる。


「このあとなんですけど、今日は俺の家泊まってください。近くにドンキあるんで必要なものはそこで買えるし。」
「え…でもさすがに迷惑じゃ…?」
「全然ですよ。守ります!とか言ったくせに今後どうするかまとまってないんですけど、近くにいてもらわないと不安なんで。」
 
なんの他意もなく言ってるとしたら相当罪深い。
こんなのこの状況じゃなかったら恋してる。
 
ドンキで必要なものを買い増田くんの部屋に行く。
コーヒーを淹れてもらいあの人との結婚までのこと、結婚してからのこと、長々と話を聞いてもらった。
 
「そろそろ寝ましょうか。俺ソファで寝るんでベッドどうぞ。」
断っても頑なにソファから動いてくれないのでベッドで寝かせてもらうことにする。
あぁ、男の子の匂いだなぁ。


抱きしめられた時の感覚を思い出してドキドキしていたが、やがて今頃あの人はどうしているんだろう、血眼になって探していたらどうしよう見つかったら何されるんだろうと不安になって寝れなくなってしまった。
 
「…眠れませんか?」
ソファの方から声が聞こえる。
「うん。なんか怖くなってきちゃって。」
そうだ、もし万が一ここがバレたら増田くんにも危害が及ぶ。
「私、やっぱりここにいちゃだめだ。増田くんに迷惑かけたくない。」
 
「…そっちいってもいいですか?」

そういうなり増田くんはベッドの横に座った。
横になっている私と目が合うようにベッドにもたれかかる。

 


「俺は迷惑だなんて一ミリも思ってません。だから安心してください。」

そう言って頭を優しく撫でられる。
不安や恐怖心が溶けてなくなっていく感覚。
 
「…手あったかいね。安心する。」
「じゃあ○○さんが寝るまでこうしてます。」
 
気付いたら朝になっていて増田くんはもう仕事に出かけていた。
こんなにゆっくり寝れたのはいつぶりだろう。
テーブルの上には鍵と置手紙。


≪鍵置いておきます。家にあるものは好きに使ってください。携帯は電源入れない方がいいと思うのでなんかあったら公衆電話からここに電話ください。20時には帰ります。≫
 
かわいいと思っていた増田くんがすごく頼もしくて男らしくて、こんな時なのにドキドキしてしまうのは不謹慎だろうか。
手持無沙汰でベッドに横になると昨日からの増田くんがフラッシュバックしてしまう。

気を紛らわせようと本棚に目を向けるとアレンジやガーデニングなど仕事の本がたくさん並んでいた。
(増田くんらしいな。)
 
結局夕方まで本を読みスーパーへ買い出しに行きせめてものお礼に夕飯を作ることにした。
 
「ただいま~。あ、カレーの匂い!」
「ごめん、勝手に台所借りちゃった。」
「え~めっちゃ嬉しい。…実はちょっと期待してました。」
 
いただきますと同時に大きな一口でカレーをもぐもぐする増田くんが可愛くて思わず笑ってしまう。
「うまぁ~い!!って何笑ってるんですか。」
「ごめん、なんかハムスターみたいで。」
「え~それ褒めてます~?まぁ○○さんが笑ってくれるならいいですけど。」
 
そんな和やかな空気で食事をして片付けまで終えると増田くんが少し真面目な顔で口を開いた。
 
「今日、ご主人が店に来ました。妻と喧嘩して連絡が取れないから出勤したら家に戻るように伝えてくれって。」
あの人のことを思い出し急に体がこわばる。
「家の事情でしばらく休むと連絡を受けたのでいつ出勤するかこちらも把握していないって言っておきました。連絡取れないなら警察に相談してみたらどうですかって言ったらそんな大事ではないのでって慌てて帰っていきましたけど。」
「…。」
「あと、俺の勝手な判断ですけど店長には事情を説明したので事が落ち着くまで店は休んで大丈夫です。」
「何から何まで本当にごめんなさい。ありがとう。」
 
それから二人でこれからのことを話し合い、調べものをしたりしているうちにすっかり日付を超えていた。
「今日はもう寝ますか。今日も寝るまで近くにいますんで。」
そう言って昨日と同じようにベッドの横に座った。
 
ふんわりとした笑顔も優しい声も大きな手もどれも愛しくて仕方なくなっているのが自分でもわかる。


「…増田くんはどうしてそんなに優しいの?」
「んー、別に特別優しくないですよ?誰にでもこんな風にしませんし。」
 
その先の答えがもし思い描いているものだとしたら。
聞きたいけどそのあとどうなってしまうのか考えると少しだけ怖い。
 
「そんな顔しないでください。俺は大事にしたいだけなんですから。…やっぱ俺そろそろソファ戻りますね。」
 
立ち上がる彼の腕を咄嗟に掴む。

切なそうに微笑む彼を見て理性がどこかに行ってしまったのかもしれない。


「………まだ一緒にいたい。」


「…まいったな。我慢してるのにそんな顔されたらキツイっす。男の子なんで。」


そう言って増田くんは私の上にまたがった。


「俺まじで大事にしたいんで、嫌だったら拒否ってください。」
 
目が合ったままゆっくり顔が近づく。
そのまま目を閉じると優しく唇が重なった。
 
「すいません…もう止めらんないかも。」


優しかった口づけが徐々に激しくなる。激しいキスとは反対に手は丁寧に服を脱がせていく。
そして体に残る痣があらわになった。
 
「あ…あの、汚いからあんまり見ないで…」
「汚くないです。きれいですよ。この痣も含めて俺は○○さんが好きですから。」
 
そう言って彼は足の先からひとつずつ痣に優しくキスを落としてく。
 
痣さえも愛しく思わせてくれるこの人と、何もかも忘れて溶けてなくなってしまいたいと思った。
 
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

っっっっかーーーーーー!!!

 

 

無理でしょ。シンプルに無理。ご馳走さまでした。

 

増田さんを不倫に追い込むためにはよっぽどの理由がないとダメだと思った結果だいぶ長くなりました笑

 

次回はてごちゃん!

ぜひお付き合いくださいませ( ◜௰◝ )