NEWS×悪い男 加藤シゲアキの場合
久しぶりの妄想日記ですコンバンミ( ◜௰◝ )
今回はNEWS×悪い男。
これはもうアレです。単純に私の癖です。
悪い男ってセクシーじゃないですか?
幸せになれないと分かっていても関わりたくなる魅力を感じてしまうんですよね〜
ということで、それぞれに合いそうなシチュエーションを妄想してみようと。
本当は第一弾に増田さんをアップする予定だったのですが、7/22のクラウドにアップされたお髭のシゲアキがあまりにもヤバかったのでこちらをお先に。
※写真載せちゃうと運営さんに怒られるので、各々の好きな加藤さんで妄想楽しんでください
クソ男描写あり、18禁描写ありなので苦手かも…と思う方は今すぐ戻るボタンをpushしてくださいね( ◜௰◝ )
case.1 加藤シゲアキ
(あれ、部屋の電気ついてる。………帰ってきたんだ。)
連日の残業でくたくたになりながら家路に着いていた私はマンションのエントランスで立ち止まった。
カバンから鏡を取り出して顔をチェックすると、
化粧はヨレヨレで目の下にはほんのりクマができていて肌のコンディションも最悪だった。
簡単に化粧を直し、髪を整えて部屋に向かう。
玄関を開けるとミートソースの甘い香りがした。
「おかえり。遅かったね?」
「ただいま。繁忙期入って残業だったの。」
「飯食べるっしょ?パスタ茹でたらすぐ食べれるからちょっと待ってて。」
「いい匂いっ。ありがと。」
手慣れた手つきで当たり前のように私の家のキッチンに立つ彼は同棲相手でも、ましてや彼氏でもない。
この家に彼が来るのも2週間ぶりくらいだ。
でも彼は合鍵を持っているし、我が家のキッチンを熟知している。
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彼…しげくんに出会ったのは1年前。
友達に誘われて行った知人のバーの3周年記念パーティーに彼はいた。
三軒茶屋の裏通りにあるそのバーはレコードが壁一面に飾られていて、店の奥のDJブースでかけられるようになっている。
そのブースで彼はタバコをふかしながら黙々とレコードを回していた。
「それ何?」
カウンターにお酒を取りに行ったところで声をかけられたんだっけ。
「あ、シャーリーテンプルです。」
「いいね。マスター、俺も同じのちょうだい。」
「好きなんですか?」
「どうかな。飲んだことないんだよね。」
なんだか掴みどころのないその人はいたずらな目をして笑った。
「かんぱーい。うん、おいしいね。」
「よかったです。」
「お姉さんはここの常連?」
「いや、あそこにいる友達が常連で私は2回目で。」
「そうなんだ。じゃあ知らない人ばっかで少し疲れてきたでしょ?」
「…実はちょっとだけ。」
「俺も。これ飲んだら2人で飲み直しに行かない?」
友達に先に帰ることを告げてお店を出ると彼は外でタバコを吸って待っていた。
まだ名前も知らない彼の元へ駆け寄る。
それからの事は緊張とかドキドキでお酒のまわりが早く、あんまり覚えていない。
ワインバーに行って色々話して…彼の名前と、仕事は音楽家だって話は聞いた気がする。
とにかく、次の日目覚めると私のベッドで彼が眠っていた。
(………やってしまった。)
隣で眠る彼の睫毛は驚くほど長く、寝顔も美しかった。ふわふわの髪は昔飼っていた実家の犬を彷彿させる。
服を着ようとベッドから起き上がろうとしたら彼も目を覚ましギュっと抱き寄せられた。
「おはよ。」
耳元で響く少しかさついた低い声に胸の鼓動が早まった。
「お、おはよう。あの、昨日って…」
「コーヒーある?」
「え?あるけど…煎れる?」
「うん。ブラックでちょうだい。」
昨日のことはうやむやなまま、そそくさと服を着てキッチンへ向かう。
「いい部屋だね。タバコ吸ってもいい?」
「え、うん。灰皿なくても大丈夫なら。」
本当はあまり吸って欲しくなくて前の彼氏には禁止していたのになぜかダメと言えなかった。
ズボンだけ履いた彼がベッドに座ってタバコを吸い、寛いでいる。
この状況の整理ができないまま、とりあえずコーヒーを渡した。
「ありがと。…この豆うまいね。」
「コーヒー好き?」
「好き。昔喫茶店でバイトしてて、そこで詳しくなった。」
「私も学生の時にカルディで働いてて、それで好きになったよ。」
「今は何してんだっけ?」
「今は広告系で企画とか。えっと…しげくんは音楽家だっけ。」
「まぁ、そんな感じ。」
やけにふわっとした答えで、もっと掘り下げたかったけど聞き辛くなった私は口をつむんだ。
「また来ていい?」
あの日、その言葉に何かを期待した自分がいた。
私たちは連絡先を交換し、その後何度か飲みに行き、2人で私の家に帰ることが続いた。
そのうち家にいる時間が長くなり、泊まりにくる回数が増えた。
私はてっきり付き合ってるものだと思って合鍵を渡した。
「言い辛いんだけどさ、ちょっとだけ金貸してくんない?」
そう言われたのは出会って1ヶ月が経った頃だった。
音楽の仕事は制作完了してからじゃないと給料が入ってこない上にトラブルがあって2ヶ月以上収入がないとのことだった。
「自分の作曲した曲が売れるようになったら間が空いても稼げるけど、まだ駆け出しだからさ。」
ばつが悪そうに髪をくしゃっとする彼を見て私はほっとけなくなった。
「お給料入ってきたら返してくれればいいよ。」
そう言って私は彼にお金を渡した。
いつしか彼は週の半分以上を私の家で過ごし、お金に困ったら私が渡す流れができあがっていた。
2人分の食費だって光熱費だってもちろん私が全て出して。
心のどこかでずっとモヤモヤしていたけど、そういう時に限って彼は優しく私を抱いた。
何より、忙しい私に代わって作ってくれる夕飯は毎回美味しくて十分に愛されている気がした。
「しげくんってなんでこんなに料理美味しいの?」
「昔イタリアンでバイトしてたんだよね。」
そんなある日、パタッと彼が帰って来なくなった。彼の作る料理の味や彼のタバコの臭いにすっかり慣れていた私は途端に不安になった。
連絡をしても返事はなく、共通の友達もいないので誰に聞くこともできない。
出会って半年経つのに彼の事を何も知らない現実を突きつけられた。
彼に渡したお金は一向に返ってこないし、渡してばかりの金額はいくらになったかも分からない。
(都合よく使われて捨てられてんじゃん。ださ…)
惨めで悲しくてその日は一晩泣きあかした。
「おかえり。」
放心状態のまま何日かを過ごし、ようやく気持ちが落ち着いたある日、会社から帰ると彼が家にいた。
「え?なにしてるの?」
「飯作ってた。食べるっしょ?」
「そうじゃなくて。なんで普通にいるの?なんで連絡してくれなかったの?」
「ごめんごめん、ちょっと忙しくて。」
「なにそれ。私すっごい泣いたんだよ?フラれたんだと思って悲しかったし、めちゃくちゃ不安だったよ?」
「ごめんてば。」
そう言って彼は私を抱きしめようとした。
「やめて。」
「俺のこと嫌いになった?」
「………」
悲しそうな顔をされて何も答えられなくなった私を彼は抱きしめた。
久しぶりのキスは相変わらずタバコ臭くて、それが愛おしくて涙が溢れた。
そしてそのままなだれ込むように寝室へ行き、彼は一段と丁寧に私を抱いた。
「せっかくご飯作ってくれたのに冷めちゃったね。」
「また温めればいいよ。」
「…あのさ、…私たちの関係ってなに?」
この数日間ずっと疑問に思っていたことを勇気を出して口にした。お願いだから恋人だって言って。
「なんだろね。俺は大事に思ってるけど。」
彼は起き上がってタバコに火をつけた。
「…はぐらかさないで。」
「それだけじゃダメなの?」
背中越しに少しだるそうにしているのが伝わる。
「…だったらちゃんとして欲しい。結局私のこと都合良く思って」
私の言葉を遮るように彼が唇を塞ぐ。
舌が絡んでうまく呼吸ができない。
「ぷはっ、ちょ、待って」
「俺面倒くさいの嫌いなんだよね。」
そう言って彼は空いた片手でタバコの火を消しもう一度私を、今度は少し乱暴に抱いた。
最中に何度か「好きだよ」と言ったけど、彼はその度に「うん」とだけ答え、果ててしまった。
私だって馬鹿じゃない。
彼が本気じゃないって分かっている。
でも信じたかった。
少しだけでも希望を持ちたかった。
翌朝、私より先に起きていた彼がコーヒーを煎れてくれた。
「俺また、たまに家空けるけど気にしないで。」
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あれから彼はふらっと居なくなっては、しばらくして帰ってくる事を繰り返している。
野良猫を飼ってる気分だ。
久しぶりに帰ってくると新しい服を着ていたり、知らない香水の匂いがしたりするから、きっと私以外にも女がいるんだろう。
音楽の収入とやらも一向に入る気配はなく、私の預金は減るばかり。
「もうここに来ないで。」
たった一言私が言えたら、この関係を終わらせることができるかもしれない。
でも言えないのは…
「おまたせ。」
出てきたのは手作りのミートソースパスタとサラダ、オニオンスープ。
「いただきます。…うん、今日も美味しい。」
「簡単なもんばっかだけどね。」
私の食べる姿を見ながら彼はタバコをくわえて笑った。
愛おしそうに、そして少し悲しそうに笑うから、私はあなたを嫌いになれない。
この関係にハッピーエンドは待っていない。
私はきっと明日も彼にお金を渡すし、彼がいつ帰ってきてもいいようにコーヒー豆をきらさない。
それでもまだこの生温くて心地よい場所にとどまっていたい。
いつか本当に帰ってこなくなる日まで、このずるい人と一緒にいたい。